建築士(建築家)の障害者雇用。求人は?必要な資格やもらえる給料は?

建築士 業種別

こちらでは、建築士の障害者雇用に関する情報をまとめています!

建築士の障害者雇用はある?

インターネットで調べてみますと、建築士(建築家)の障害者雇用は、比較的多くの情報を見つけることができました。

一例をあげてみます。

  • JR東日本グループの企業の求人
  • 設計、設計補助、CADオペレーター
  • 年収330万円~
  • 勤務時間9:20~18:00(フレックス制あり)
  • 各種手当あり、福利厚生充実
  • 書類選考の後、一次、二次、最終面接
  • 精神障害、身体障害、発達障害の雇用実績あり

今のところ障害のある方の勤務が活発に行われている業界ではないようですが、環境面においては整いつつあり、障害者職業能力開発校も設置されつつあるようです。

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建築士のお仕事について

ここからは建築士のお仕事そのものについて書いていきます。

仕事内容は?

建築士は、建物の設計とデザイン、施工管理を行う総監督のような仕事になります。

まず建築物の企画段階、予定地の調査などから始まり、設計、掛かる費用の見積もり、施工が開始されればその監理を担当し、その中には関係各所への使用許可など法規に基く官庁への申請手続きや必要な書類作成を行います。

細かく分類すると以下のとおりとなります。

企画・計画

建築企画 建物の用途・規模・配置・予算などをクライアントと検討
事業計画支援 コスト試算や収益性の計画支援(特に不動産開発案件)
調査・ヒアリング 法規、敷地条件、周辺環境などを調べて建築条件を整理

設計

基本設計 建物の外観・間取り・構造などの基本的な設計案を作成
実施設計 詳細な図面や仕様書を作成し、工事に必要な情報を整備
意匠設計 外観や空間のデザインを担当(美しさ・機能性の両立)
構造設計 地震・風に耐える骨組みを設計(構造計算を含む)
設備設計 電気・空調・給排水など、建物の設備設計を行う

許認可・申請

建築確認申請 法的に建てられるか、役所へ図面を提出し確認を受ける
各種行政手続き 開発許可、防火・風致地区対応など専門的な申請業務

工事監理

工事監理 図面通りに工事が行われているかを確認・指示
品質・工程・安全のチェック 現場での打合せ、仕上がり確認など

コスト・契約関連

工事監理 図面通りに工事が行われているかを確認・指示
品質・工程・安全のチェック 現場での打合せ、仕上がり確認など

建築士になるための資格は?

建築士になるためには、国家資格を取得する必要があります。

取り扱うことができる建築物の用途や規模によって、一級~二級建築士、木造建築士の3種類になります。

大学や専門学校で指定科目を履修(二級と木造建築士は指定科目の教育課程がある高校卒も可)することで国家試験の受講資格を得ることができます。

建築士の国家試験は難易度が高いとされていて、国家資格の中でも屈指の難関資格となっています。

一級ともなると、全体の合格率は10%といわれており、全体の総得点ではなく各科目に合格基準が設けられていること、毎年課題内容が変わるため幅広い知識が要求されること、などが要因と言われています。

また、国家試験に合格すればすぐに建築士として登録できるわけではなく必要に応じた実務経験が必要になります。

かなりハードルが高い資格であることがわかりますね…。

資格の種類による違い

項目 一級建築士 二級建築士
設計・監理できる建物 全国すべての建築物(超高層・病院・劇場など含む) 中規模以下の建築物(一般住宅・小規模店舗など)
建築可能な地域 全国どこでもOK 全国OK
試験の難易度 難関(合格率10〜15%) 中程度(合格率20〜30%)
受験資格 大卒・実務経験2年以上など条件が厳しい 短大・専門卒、実務経験でも可
実務への影響 大規模プロジェクトへの関与可、責任者になれる 主に住宅や小規模施設が中心
登録費用・更新等 登録費用や研修制度がやや高め 一級よりは低コスト

二級建築士は、延床面積500㎡以下、高さ13m以下など「一定規模以下」に限定されています。

BIMとは

BIMとは、Building Information Modeling(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の略で、3Dモデルに建物のすべての情報を持たせて、設計から施工・維持管理まで効率化する仕組みとなります。

CADを使った従来の手法では2Dの図面…平面図、立面図が中心でしたが、BIMでは立体的な建物モデルにあらゆる情報を埋め込んでいきます。

3D設計 建物を立体的にモデリングしながら設計
自動図面生成 3Dモデルから自動で平面図・立面図などを作成
材料・コスト管理 使用する材料・数量・コストを自動算出
施工シミュレーション 工事の進行を事前に可視化してトラブルを防止
維持管理 完成後の管理・修繕計画にも活用可能(施設管理)

資格の所持だけでなく、このような最新技術を取り扱えることが、今後の建築士には必要であるといわれています。

平均給料は?

求人ボックスの情報によると、一級建築士の平均年収は545万円とあります。参考:求人ボックス

やはり難関資格を所持しているだけあって日本の平均からみてもかなり高水準ですね。

持っている資格から木造建築士→二級→一級の順で給与も上がっていくようです。

地域や企業規模、専門性によって大きく変動するという情報もあり、一級建築士になると年収1,000万円クラスも珍しくないようです。

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建築士の将来性

建築士の将来性については、ポジティブな要因が多数あるものの、技術進化や社会構造の変化に柔軟に対応できるかがポイントになるといわれています。

少子高齢化で新築よりも既存住宅の再生が主流になっており、リフォーム・リノベーション市場が拡大しています。

特にバリアフリー、省エネ住宅の需要が増加していますし、中古マンションのフルリノベや空き家再活用も注目されています。

耐震・断熱・省エネなどの法制度強化、脱炭素・SDGs対応も重要で、断熱性能、ゼロエネルギービル、グリーン建築、木造中高層ビル、再生素材の活用など専門的知識、環境対応に強い建築士の市場価値が高まっている現状です。

課題としては、少子化で新築住宅着工件数は年々減少しているため競争は激化。

またAIやBIMの技術進化が進んでおり旧来型の手法に頼ると時代遅れになってしまうといわれています。

最後に

前途のとおり、建築士の障害者雇用については、ネットでも多くの情報を見つけることができます。

建築士試験においても障害特性に配慮した受験環境も整いつつあるということで、業界としても受け入れについて前向きに捉えているのでしょう。

資格としては難関ではありますが、その分 求められる場も多いと思われます。

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