映画館スタッフの障害者雇用。なにか資格は必要?求人や給料は?

社労士 業種別

こちらでは、映画館スタッフの障害者雇用に関する情報をまとめています!

映画館スタッフの障害者雇用はある?

インターネットで映画館スタッフの障害者採用枠での求人を調査したところ、大手TOHOシネマズでは、大々的に障害者雇用を展開しているようでした。

募集の内容はこちら。

参考:TOHOシネマズ 障害者採用ページ

  • 映画館アルバイトスタッフの募集
  • 清掃業務、チケット確認、調理場スタッフ、物品販売、など
  • 勤務時間は週4日、1日あたり6時間程度で応相談
  • 時給は採用される劇場によって異なる
  • 応募条件は各種障害者手帳所持
  • ウェブから応募、履歴書提出を経て面接選考

TOHOシネマズでは以前より障害者雇用に力を入れており、2024年6月時点で雇用率は4%と法定雇用率を大きく上回る雇用を達成しています。

勤務時間なども柔軟に対応するなど、障害特性に応じた配慮も充実しているようです。

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映画館スタッフのお仕事について

ここからは映画館スタッフのお仕事そのものについて書いていきます。

映画館スタッフの仕事内容は?

映画館スタッフの仕事内容は多岐にわたります。

チケットの販売、前売券や招待券の確認、上映スケジュールや座席案内の説明にはじまり、ポップコーンやドリンクなどの販売、調理業務。

館内の清掃、上映中のトラブルや迷惑行為のチェックも行います。

主業務となる映写については、フィルムの場合は映写技師という特別な技術をもった人が担当していましたが、今はほとんどがデジタルなので作業自体はかなり簡略化、効率化されているということです。

仕事内容を大きく区分すると以下のようになります。

フロア、シアターでの接客

幅広い業務となっていて、主にはパート、アルバイトで担当します。

チケット販売 窓口や自動券売機での発券補助
入場案内 チケット確認、座席案内
フロア清掃 ロビー・シアター内の清掃
売店業務(コンセッション) ポップコーン、ドリンクなどの販売・補充
上映前のアナウンス 上映マナーの呼びかけなど

映写担当

中小規模の劇場ですと、フロア担当が兼務する場合があります。

上映スケジュール管理 複数スクリーンの上映準備(サーバー操作)
映像・音響チェック 機材トラブルへの対応や品質確認
DCPの受け入れ・送出し 配給会社からのデータ受取・返却
機器メンテナンス プロジェクター・音響設備の調整

事務・運営

施設全体の運営や管理に関する業務は、主に社員が行っています。

スタッフ管理 アルバイトのシフト作成・指導
売上・帳簿管理 日報作成、売上の確認や報告
上映作品のスケジュール調整 配給会社と連携しながら上映時間を設定
広報・販促活動 ポスター設置、SNS・キャンペーンの運営

映写業務の流れ

デジタル管理された現在の映写業については以下のような流れとなります。

  1. 配給会社から映画のデジタルデータ(DCP)が届く
  2. HDDやサーバー経由で映写サーバーにデータを取り込む
  3. 暗号キーで上映期間を管理、データのチェック・再生設定
  4. 各上映回のスケジュールに合わせてプレイリストを作成(トレーラー、CMを含む)
  5. 上映前の準備、機材・設備の点検など最終チェック
  6. 上映開始

音響、スクリーンサイズ、照明、上映に関しても基本的には自動で制御されていて、かなり効率化されていることがわかります。

資格は必要?

以前は映写技師という資格が存在していましたが、今は廃止されていますので、特別な資格は必要ありません。

映画館を運営するにあたり、食品衛生責任者や防火管理者などの設置が必要ですがアルバイトでは不要な場合がほとんどで、社員の中から選任されるのが一般的です。

都市部では英語スキルがあると重宝され就職活動にも優位に働くかと思われますが、やはりこちらも必須スキルではありません。

平均給料は?

本ページ更新時の求人ボックスの情報によると、社労士の平均年収は約376万円、パートアルバイトの平均時給で1,119円とあります。参考:求人ボックス

一般的なアルバイトと同じような水準だと思われます。

正社員はキャリアとともに年収も上がっていく傾向があり、上のゾーンでは1,000万クラスもあるようです。

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映画館での障害者雇用の実績

映画館での障害者雇用は、前出のTOHOシネマズが業界をけん引するかたちでリードしています。

その取り組みは2008年から始まっており、全国の劇場で1~2名の雇用を目標に今も継続され、現在は法定雇用率を大きく上回る雇用率4%となっています。

現場の取り組みとしては、障害特性に応じたシフト体制など個別配慮を実践しており、一部の劇場では障害者がフロア業務全般を担当するなど活躍の場が広がっています。

一方で全体でみるとバリアフリー上映は普及途上といわれており、障害者雇用以前に鑑賞環境の整備が課題とされています。

映画館の将来性

コロナ禍以降、順調に業績が回復しており、大手は軒並み増収、公開本数も右肩上がりに増えています。

近年ではネットフリックスなど動画配信サービスの普及により映画を観る手段が多様化、競争も激化しており、映画館ならではの体験が重要視されつつあります。

IMAXや4DXなどの高付加価値のある鑑賞方法、コスプレやライブなどのイベント型上映など楽しみ方が増えており、今後はVR/ARを使った没入型体験シアターも進められていくでしょう。

単に映画を観る場所から体験や交流する場へと進化しており、動画配信とは差別化された楽しみ方にシフトしつつ、今後も一定の成長は続けていくと思われます。

最後に

前途のとおり、映画館スタッフの障害者雇用については、大手でも積極的に取り組んでいる企業もありチャンスは多いような印象です。

ただ映画館スタッフは人気のアルバイトでもあり、採用人数がそれほど多くないことから、倍率は高めともいわれています。

出勤可能日を土日OKや時間帯について柔軟に対応できると採用の可能性も上がると思われます。

いずれにしても障害者雇用に対して広く門戸を開いているようなので、しっかりと情報収集しておきたいですね。

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